各国ガイド
イタリア
世界遺産の宝庫、イタリアを巡る
各主要観光地には鉄道が乗り入れており、人気の都市同士が意外と近いのがイタリアの鉄道の特徴です。人気の4大都市・ローマ、ミラノ、フィレンツェ、ヴェネツィアをはじめ、「ロミオとジュリエット」の舞台ヴェローナやモザイク画が美しいラヴェンナ、斜塔で有名なピサやグルメ通に評判のボローニャなど、ぜひ鉄道で巡ってみてはいかがでしょう。南北に長いイタリアならではの移りゆく景色もおすすめです。
鉄道
南北に長い長靴型のイタリアは、窓外の景色も鉄道旅行の醍醐味!
国内を走る鉄道
Trenord regionale(トレノルド レジョナーレ)
スイスと国境を接するイタリア北西部のロンバルディア地方を運行しています。
Regionale(レッジョナーレ)
イタリア国内を走る中距離、近距離運行の普通列車。快速列車はRegionale Veloce(レッジョナーレ・ヴェローチェ)と呼ばれています。区間乗車券、鉄道パスで利用可能です。 空港列車やローカル線列車などの予約不要の列車を利用する(発行チケット内に乗車列車・指定席番号が記載されていない)場合、チケットへの刻印は必須です。 必ず乗車前に刻印機にチケットを差し込み、刻印をご確認ください。刻印を押さずに乗車した場合にはペナルティー(罰金)の対象となります。
Frecciarossa(フレッチャロッサ)
日本語で「赤い矢」という意味の列車。トリノ~ミラノ~ボローニャ~フィレンツェ~ローマ~ナポリ~サレルノ、ミラノ~ボローニャ~アンコーナと、北から南の主要都市を運行しています。全席指定制で、鉄道パスで利用する場合も必ず「パスホルダーチケット(鉄道パス保持者用予約チケット)」を購入して座席予約する必要があります。
Frecciargento(フレッチャルジェント)
日本語で「銀の矢」という意味の列車。ローマ~フィレンツェ~ボローニャ~ヴェネツィア、ローマ~バーリ~レッチェなどローマとイタリア北東部および南部の主要都市間を運行しています。全席指定制で、鉄道パスで利用する場合も必ず「パスホルダーチケット(鉄道パス保持者用予約チケット)」を購入して座席予約する必要があります。
Frecciabianca(フレッチャビアンカ)
日本語で「白い矢」という意味の列車。ローマ~ピサ~ジェノヴァ~トリノやミラノ~ヴェネツィア、ミラノ~レッチェなど、イタリア北東部の都市間を運行しています。全席指定制で、鉄道パスで利用する場合も必ず「パスホルダーチケット(鉄道パス保持者用予約チケット)」を購入して座席予約する必要があります。
.italo(イタロ)
トリノ~ミラノ~ボローニャ~フィレンツェ~ローマ~ナポリ~サレルノとボローニャ~ヴェネツィア間で運行する人気高速列車。ちなみにイタロとは「イタリアの」という意味。NTV社運営の私鉄列車のため、ユーレイルパスでは利用できません。
EC:EuroCity(ユーロシティ)
ミラノ~チューリヒ、バーゼル、ジュネーヴ間、ヴェネツィア~ジュネーヴ間を結ぶイタリア-スイス線と、ミュンヘン~インスブルック~ヴェローナ~ヴェネツィア間を結ぶイタリア-ドイツ線があります。イタリア国内は全席指定制となるため、鉄道パスで利用する場合も必ず「パスホルダーチケット(鉄道パス保持者用予約チケット)」を購入して座席予約する必要があります。
TGV(ティージーヴィ)
パリとミラノを結ぶTGV国際線。ミラノの発着駅は中央駅ではなく「ミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅」となるので、イタリア国内線に乗り継ぐ場合はご注意ください。イタリア国内区間のみでの利用はできず、またイタリアのみで有効な鉄道パスもご利用いただけません。全席指定制で、鉄道パスで利用する場合も必ず「パスホルダーチケット(鉄道パス保持者用予約チケット)」を購入して座席予約する必要があります。
Nightjet(ナイトジェット)
オーストリア鉄道(OBB)の夜行列車。ウィーンとミュンヘンとイタリア主要各都市を結びます。シティホテル並みの内装とサービスを提供しており、シャワーとトイレが個室内にあるデラックス寝台もあります。どの席種でも予約が必要です。
Leonardo Express(レオナルド エクスプレス)
ローマとフィウミチーノ空港間を運行する空港特急列車です。鉄道パスでの乗車も可能ですが、座席が1等のみのため、1等の鉄道パスが必要です。 チケットに乗車列車の発車時刻が記載されていない場合、チケットへの刻印は必須です。 必ず乗車前に刻印機にチケットを差し込み、刻印をご確認ください。刻印を押さずに乗車した場合にはペナルティー(罰金)の対象となります。
都市
イタリアの街巡りは食巡り、世界遺産巡りの旅でもあります!
ローマ
西洋を代表する「永遠の都」
コロッセオやフォロ・ロマーノなどかつての栄光を物語る古代遺跡と、「ローマの休日」の舞台として今も世界中の観光客の憧れを集めるローマ。カトリックの総本山ヴァチカン市国ではミケランジェロやラファエロの傑作に圧倒されます。「最後の審判」は必見です。
ミラノからの所要時間
約3時間
ミラノ
言わずと知れた芸術とファッションの都
決して見逃してはならない2つの傑作、ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」と壮麗なゴシック建築「ドゥオモ」。どちらも中央駅から徒歩30~40分ほどかかりますが、これを見ずしてミラノに来た意味がありません!「最後の晩餐」は予約必須ですのでご注意を。
ローマからの所要時間
約3時間
フィレンツェ
風光明媚なルネサンス発祥の地
花の聖母寺ドゥオモや「ヴィーナスの誕生」、ルネサンス芸術の宝庫ウフィツィ美術館など多くの観光スポットがあるフィレンツェですが、一番の見どころはこの街そのもの。夕暮れ時、ミケランジェロ広場から眺めるバラ色に染まる街並は“花の都”を実感します。
ローマからの所要時間
約1時間30分
ヴェネツィア
ロマンティックな魅力あふれる水の都
この街にはぜひ昼間に列車で訪れることをおすすめします。列車が海の上を渡る線路を走り、サンタ・ルチア駅に吸い込まれていく様はなんとも優雅でロマンティック!そして駅を出れば目の前には運河とゴンドラ、現実とは思えぬ夢の別世界が広がります。
ミラノからの所要時間
約2時間30分
ヴェローナ
「ロミオとジュリエット」の恋の街
シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の舞台としてあまりにも有名。ジュリエットの家の壁が落書きだらけで驚きますが、実はこれ、訪れた人たちがジュリエットへ恋の相談をしているのです。恋に悩むのはいつの時代も同じ。微笑ましい名所となっています。
ミラノからの所要時間
約1時間30分
トリノ
自動車と観光とチョコレートの街
トリュフやチョコレートで知られるこの街は、フランス貴族が治めていた歴史と地理的な理由からフランス的な雰囲気を感じさせます。そしてこの街を世界的に有名にしているのが、キリスト教最大の謎「トリノの聖骸布」。聖骸布博物館でレプリカを閲覧できます。
ミラノからの所要時間
約1時間~2時間
ボローニャ
11世紀から続く学生の都
街の名前を冠する「ボロネーゼ」や巨大ソーセージ「モルタデッラ」などに代表されるように、美食大国イタリアでも食通に評判な街です。ここはぜひとも本場のイタリアン・グルメを堪能しましょう!美しいアーケードを残す中世の街並みと相まって美味しさ倍増かも?
ミラノからの所要時間
約1時間
ラヴェンナ
類まれな世界遺産の宝庫
世界遺産に指定されているモザイク壁画をひと目見ようと、世界中の観光客がこの小さな街を訪れています。1世紀当時の姿をそのままに残す、光り輝くモザイクの数々は息をのむほど。日本人観光客には見過ごされがちな町ですが、一見の価値はあります!
フィレンツェからの所要時間
約2時間15分
ピサ
世界一有名な斜塔の代名詞の街
ガリレオの振り子の実験で知られる「ピサの斜塔」。実験は作り話とも言われていますが、実際に登ってその傾きを体感すると、天才の逸話も真実なのではないかと思わせます。斜塔への入場には人数制限があるので待ち時間が気になる方は事前予約を!
ローマからの所要時間
約2時間50分
シエナ
ルネサンスの繁栄を今に伝える街
イタリアで最も美しいとされる扇形のカンポ広場や旧市街などが世界遺産に指定されているこの街は、トスカーナ地方のイメージそのものです。緑の田園に広がる糸杉の並木とブドウ畑・・・豊かな自然の中でのんびりとトスカーナ時間を過ごしてみては?
フィレンツェからの所要時間
約1時間30分
アッシジ
美しく愛らしい、丘の上の街
丘の上に築かれたこの可愛らしい小都市は、現在も多くの人々が聖者の面影を求めて訪れる巡礼地でもあります。世界遺産のフランチェスコ聖堂にあるジョットのフレスコ画は街を囲む自然との調和をまさに具現化していて、見る人の心まで優しくしてくれます。
ローマからの所要時間
約2時間
ナポリ
シャッターチャンス満載の美しき港町
「ナポリを見てから死ね」とはよく言ったものです。民謡「サンタ・ルチア」でも知られる青く輝くナポリ湾と雄大なヴェスヴィオ火山の景色は誰もが名カメラマンになれる絶景!人気観光スポット「青の洞窟」があるカプリ島へはナポリから水中翼船で約35分です。
ローマからの所要時間
約1時間30分
タオルミーナ
「グラン・ブルー」の舞台、シチリアの夏の象徴
なんといっても映画「グラン・ブルー」の舞台。映画で見たあの海とあの夏がここにあります!イオニア海とエトナ山に挟まれたシチリア島きっての高級リゾート地ですが、可愛らしい街並みや古代ギリシアの劇場などもあり、散策するのも楽しい街です。
ローマからの所要時間
約9時間~10時間
その他の人気の街にも鉄道で簡単アクセス!
名所・世界遺産
イタリアは国全体がまるで世界遺産のよう。大都市以外にも魅力的なスポットがたくさんあります!
ローマ歴史地区
1980年登録
イタリアの世界遺産都市の中で最も壮大な都市
永遠の都ローマにはコロッセオやフォロ・ロマーノ、コンスタンティヌスの凱旋門、カラカラ浴場など数多くの古代遺跡が現存します。イタリアの世界遺産都市の中でも最も壮大な都市であり、年間を通してあらゆる国の観光客が訪れます。
ミラノからのアクセスは、ローマまで約3時間。ミラノは中央駅利用、ローマはテルミニ駅利用です。
アッシジ、フランチェスコ聖堂と関連修道施設群
2000年登録
聖フランチェスコの面影漂う巡礼地
トスカーナのこの小さな街が巡礼地として世界中のカトリック信者より人気を集めているのは、聖フランチェスコの面影を求めてのこと。薄ピンク色のフランチェスコ聖堂にジョットのフレスコ画、街を囲む自然とともにどこまでも優しい街です。
アッシジからのアクセスは、ローマまで約2時間40分~3時間。ローマはテルミニ駅利用。ローマからはほとんどがフォリーニョ乗換えです。
ミラノ、レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会
1980年登録
『最後の晩餐』がある教会
天才レオナルド・ダ・ヴィンチの最高傑作「最後の晩餐」。キリストの予言の瞬間を鮮やかに切り取ったこの名画は、教会の食堂の壁面に描かれているためまさに門外不出。ミラノに行かずして決して目にすることが叶わない人類の至宝です。
フィレンツェからのアクセスは、ミラノまで約1時間40分。フィレンツェはフィレンツェSMN駅利用、ミラノは中央駅利用です。