ヨーロッパ鉄道ガイド
TGVヨーロッパ東線
フランスとドイツ間を直通で結ぶ高速鉄道網
EU内部でも有数の経済大国であるフランスとドイツ国間を直通で結ぶ高速鉄道網。パリ発のドイツのフランクフルト、シュトゥットガルトをはじめ、これまで高速化の遅れていたフランス東北部などの30を超える都市を結ぶ新しい魅力的なルートです。
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所要時間・料金体系
所要時間・料金体系
- パリ~フランクフルト
- 所要時間:約4時間
- パリ~カールスルーエ
- 所要時間:約3時間
- パリ~マンハイム
- 所要時間:約3時間10分
- パリ~ミュンヘン
- 所要時間:約6時間15分
- パリ~シュトゥットガルト
- 所要時間:約3時間40分
- パリ~アウグスブルク
- 所要時間:約5時間45分
- パリ~ストラスブール
- 所要時間:約3時間50分
- パリ~ルクセンブルク
- 所要時間:約2時間10分
ドイツ鉄道ICEとの共同運行となります。必ず事前予約が必要となります。
料金体系
- ノーマル料金
- 通常料金となります。子供料金は、乗車日に4歳以上12歳未満の場合に適用されます。
- レジャー料金
- ノーマル料金に対し、お席の数が少なくなっております。
変更及びキャンセルは、日本出発5日前までに弊社宛にチケットを送付下さい。(別途手数料がかかります。) - 早割り料金
(出発日の14日前まで) - 発券後の予約変更、および払い戻しはできません。
*ノーマル料金に対し、お席の数が少なくなっております。 - パスホルダー料金
- 有効な下記の鉄道パスをお持ちの方に適用。
発券後の予約変更、および払い戻しはできません。
*ノーマル料金に対し、お席の数が少なくなっております。
- 「パスホルダー料金」が適用されるパス
-
ユーレイルグローバルパス
*注意:
フレキシータイプのパスでパスホルダー料金を利用する場合、乗車日をパスの使用日としてご記入ください。
パスホルダー料金を利用する場合は、列車乗車までに所持するパスをヴァリデーション(注)しておかなければなりません。(注)パスのヴァリデーションについて
パスは、そのままではご利用になれません。ご乗車の前に必ず駅窓口でパスポートとパスを提示し、乗車開始の手続きをする必要があります。
また、フレキシータイプのパスをご利用の場合、乗車日ごとに日付を記入する必要があります。
弊社でもヴァリデーション(別途手数料)ができますので、ぜひご利用下さい。
※一度ヴァリデーションを行ったパスは払戻できません。
*上記内容は予告なく変更となる可能性があります。予めご了承くださいませ。
車両設備・サービス
車両設備およびサービス
1等/2等共通
フランス国鉄SNCFによるTGV、ドイツ国鉄によるICEのどちらも全席指定制。
クリスチャン・ラクロアがデザインした車両は従来の車両よりもさらに広々としています。
人間工学に基づいた快適なリクライニングシートには、ヘッドレストとフットレストを完備しております。
座席ごとに読書灯を設置しています。
全ての車掌は、英語、フランス語、ドイツ語の3カ国語を話すことが可能です。
1等の設備
- 座席配列はこれまで以上に広々とした1列+2列です。
- 降車駅でのタクシーの予約サービスがあります。
- 電源コンセントを設置しております。
- 日本とはプラグ形式および電圧が異なりますので、あらかじめ変換アダプターをご用意下さい。
2等の設備
- 通路を挟んで横2列+2列の配列になりますが、十分ゆったりとしています。
バー車両
- 2等車両にご乗車の方もご利用いただけます。
2007年6月10日、パリ発の魅力的なルート「TGV東ヨーロッパ路線」が新たに開通しました。ドイツのフランクフルト、シュトゥットガルトをはじめ、これまで高速化の遅れていたフランス東北部などの30を超える都市を結ぶものです。
従来からパリ~フランス東部、またフランス東部~ドイツを結ぶ路線はありましたが、整備が遅れていたため高速化が難しい区間でした。この路線の開通に伴い新規で構築された区間の最高時速は320km/hを誇ります。これは日本の新幹線の最高時速が300km/hであることと比較しても、その速さは際立っています。
もちろん、所要時間も大幅に短縮されました。たとえば、パリ~ストラスブール間は従来ならば約4時間かかっていたのが2時間20分に、パリ~ナンシー間に至っては従来の3時間を半分の1時間30分で結びます。また、パリ~フランクフルト間は従来6時間15分かかっていたのに対し、新線では3時間50分に短縮されました。
これら新ルートは、従来からのThalys(タリス)によるパリ~ケルン路線とともに、フランスとドイツの各主要都市を結んでいます。
牧歌的なフランスの農村部とドイツの工業地帯を結んでいることから、ビジネス、観光の両面でこれまで以上にフランス東部からドイツにかけて移動する人が増えると見込まれています。新たな3駅も建設され、利便性も向上しています。
また、高速化以外にも魅力があります。新規路線のTGVはクリスチャン・ラクロアのデザインによる新車両が走行。内装、外装共に斬新なデザインの車両の座席はさらにゆったりとした空間となります。
ドイツとフランスは、地図上は隣同士の国でありながら独自の文化と言語を持ち、また民族的にも異なるために従来から反発することが多く、交通面からみてもあまり接点がありませんでした。
国境を接していながらもフランスとベルギーのような、そしてドイツとデンマークのような交流はほとんど無く、まさに「近くて遠い国」としての長い歴史を持ってきました。
しかし、現在において両国はEU内部でも有数の経済大国でもあるため、競合し合いつつも人的また物質的な流通ネットワークの構築が求められてきました。また両国の歩み寄りの努力もあり、フランスとドイツ国間を直通で結ぶ高速鉄道網が新たに建設されました。