ドイツ
荘厳かつ安らぎの都、ドイツを巡る
ヨーロッパ有数の鉄道王国・ドイツ。国内全土に充実した路線網を展開するこの国での移動手段は、やっぱり鉄道がオススメ!比較的物価高の国なので乗車券の値段も高めですが、だからこそジャーマンレイルパスなどの鉄道パスが他国にくらべて有効的で常に人気を集めています。日本からの直行便が乗り入れるフランクフルトやミュンヘンを拠点に、ドイツ周遊の旅はいかがですか。
鉄道
ドイツが誇る高速鉄道ICEなどは「任意予約制」のため乗車券(もしくは鉄道パス)のみで利用でき、ジャーマンレイルパスなど鉄道パスの人気が高い要因にもなっています。なお、TGVやタリスのような一部の国際列車や夜行列車(国内線含む)などは「予約(指定券)必須」ですので、ご注意ください。
フランス、ベルギー、オーストリアなど近隣国にも鉄道で気軽にアクセスできるのも魅力!
国内を走る鉄道
IC:InterCity(インターシティ)
主にドイツ国内の主要都市間を結ぶ優等列車で、日本の特急にあたります。
ICE:InterCity Express(インターシティ・エキスプレス)
ドイツ鉄道の旅客列車における最上位の高速列車。ドイツの主要都市全てを結び、都市を移動する最速の交通手段の一つです。デンマーク、オランダ、ベルギー、フランス、スイス、オーストリアと国際路線も充実。
IRE:InterRegioExpress(インターレギオエクスプレス)
州をまたがる快速列車。ICが運行されない地域を走り、主要な駅はIC、ICEと接続されます。
RE:RegionalExpress(レギオナルエクスプレス)
ドイツ鉄道(DB)のローカル快速列車。IREと同じくICが運行されない地域を走ります。
RB:RegionalBahn(レギオナルバーン)
ドイツ鉄道(DB)の各駅列車。座席はクロスシート主体で、日本の車両より前後・左右とも余裕があるのでゆったり座れます。
S-Bahn(エスバーン)
ドイツ語圏の都市近郊鉄道であり、地上鉄の形態を指します。必ずしも電車だけで運転されるものではなく、都市や路線によっては、気動車や客車が使用される場合もあります。
Eurostar(タリス)
2023年10月からEurostarに名前が変わりました。フランス・ベルギー・オランダ・ドイツの4ヶ国を結ぶ高速列車。最高時速300kmを誇り、隣国への移動も容易です。 全席指定席の列車となり、乗車前にチケットの購入が必要です。
TGV(ティージーヴィ)
フランス国鉄(SNCF)が運行する高速鉄道。欧州各国からフランス国内各地へとアクセスするのに最速の交通手段です。全席指定制で、鉄道パスで利用する場合も必ず「パスホルダーチケット(鉄道パス保持者用予約チケット)」を購入して座席予約する必要があります。
EC:EuroCity(ユーロシティ)
ヨーロッパにおける国際列車。ドイツとオーストリア、イタリア、ポーランド間などを結んでいます。各国の主要駅にのみ停車することから、別名ヨーロッパ都市間特急とも呼ばれます。
Nightjet(ナイトジェット)
ドイツを中心にヨーロッパ全土で運行される寝台列車。寝台の快適さのみならず、ホテル並みの内装とサービスを誇る国際寝台列車です。どの席種で乗車する場合でも予約が必要です。
都市
白亜のノイシュヴァンシュタイン城のふもとフュッセンやヴュルツブルグといったロマンチック街道沿いの街、人気の世界遺産都市ケルンや古都ハイデルベルク、進化し続けるベルリンや歴史を感じさせるドレスデンなど、ドイツには魅力いっぱいの街が溢れています。
さまざまな名所に溢れるドイツにあなただけの路線図を描いてみませんか?
ミュンヘン
歴史と新ランドマークが融合する都
かつてのバイエルン王国の面影を残す南ドイツの中心地。華麗なレジデンツに個性的なピナコテークをはじめ多くの博物館や美術館とともに忘れてはならないのが、ミュンヘン名物の白ソーセージ!「鮮度が命」のゆでソーセージはぜひ本場でお試しを。
フランクフルトからの所要時間:約3時間15分
フュッセン
ドイツ最南部、ロマンチック街道の終点
「シンデレラ城」のモデルとなった白鳥城・ノイシュヴァンシュタイン城への起点として世界中の観光客がこの小さな村を訪れます。城の裏手マリエン橋からの眺めはまさに絵のよう。また、フュッセンからは世界遺産ヴィース教会へもバスでアクセスできます。
ミュンヘンからの所要時間:約2時間
ケルン
大聖堂が見守る大都市
世界遺産・ケルン大聖堂はなんと中央駅すぐ横!そのため鉄道でケルンを訪れる際には、その世界最大のゴシック建築が車窓に迫ってくるような迫力を体感できます。また、オーデコロン発祥の地でもあり、有名な「4711」の本店はここケルンにあります。
フランクフルトからの所要時間:約1時間20分
ハイデルベルク
ドイツ最古の大学がある古都
戯曲「アルト・ハイデルベルク」で有名なこの街はのんびり散策しながらの観光がオススメ。丘の上に建つハイデルベルク城や旧市街、そして「哲学者の道」からは美しい街の全景が望めます。学生街ならではのフレンドリーな雰囲気も心地よい街です。
フランクフルトからの所要時間:約50分
ヴュルツブルク
歴史と文化とワインの街
ロマンチック街道の北の起点。ナポレオンも驚嘆した世界遺産のレジデンツはまさに絢爛豪華、ため息ものです。毎年6月にはモーツァルト音楽祭が開かれ、ちょっとした貴族気分に浸れます。ワイン好きなら特産フランケンワインもお忘れなく。
フランクフルトからの所要時間:約1時間10分
ニュルンベルク
ドイツで最初に鉄道が走った街
ワグナーのオペラの舞台となったこの街は、クリスマス市とおもちゃの街として今も観光客から愛されています。駅からすぐの城壁をくぐれば宝石箱のような景観が広がっていて、名物のソーセージやレープクーヘンを食べながらそぞろ歩くだけでも楽しい街です。
フランクフルトからの所要時間:約2時間5分
バンベルク
千年の歴史を持つ「司教と皇帝の都市」
珍しい橋の上に建つ旧市庁舎やバンベルク大聖堂など、中世の街並みが世界大戦の被害を免れ維持されていることから世界遺産に登録されたドイツでも有数の美しい街。旧宮殿の中庭での野外劇や大聖堂のオルガン演奏などが楽しめる夏に訪れたい。
フランクフルトからの所要時間:約2時間15分
ブレーメン
ぜひ散策してほしいマルクト広場周辺
言うまでもなく「ブレーメンの音楽隊」の町!市庁舎脇にある銅像のロバの足に触れると幸せになれると言われています。世界遺産ローラント像は町の自由と尊厳を象徴しており、第二次大戦時には市民がシェルターを造るほど大切にされています。
フランクフルトからの所要時間:約4時間45分
ベルリン
過去の芸術と新しいカルチャーに出会える街
最新のクラブ音楽とベルリン・フィルが共存するこの街は、新時代の首都として常に変貌を続けています。過去の悲劇を象徴する「ベルリンの壁」は今では野外ギャラリーとなり、「チェックポイント・チャーリー」は博物館として訪れることができます。
フランクフルトからの所要時間:約4時間10分
ドレスデン
ザクセン王国の首都として栄えた古都
壮麗な建築物がよく似合います。ツヴィンガー宮殿やヨーロッパ最大のジグソーパズルと言われるドレスデン城のほか、マイセン陶磁器によるシュタールホーフの外壁「君主の行列」は圧巻。ちなみにマイセンにはこの街から列車で約40分ほどです。
ベルリンからの所要時間:約2時間
ライプツィヒ
時代ごとに様々な文化の花が開いた街
音楽の父バッハが多くの名曲を生んだことで知られ、オルガン奏者兼合唱指揮をしていたトーマス教会にある墓には今も花が絶えません。また、ゲーテの傑作「ファウスト」に登場する地下酒場もあり、登場人物たちの像や壁画が気分を盛り上げてくれます。
ベルリンからの所要時間:約1時間15分
その他の人気の街にも鉄道で簡単アクセス!
名所・世界遺産
ドイツには荘厳な城や聖堂が多いことで知られていますが、街並みそのものが世界遺産と認定される場所もあり、バリエーションに富んだ世界遺産巡りができます。鉄道王国でもあるドイツの世界遺産巡りは、鉄道による移動がおすすめです。
ケルン中央駅のすぐ目の前にあるケルン大聖堂。600年の月日をかけて建設された荘厳さは感動ものです!
ケルン大聖堂
1996年登録
世界に誇るゴシック建築の大聖堂
高さ157mの2つのタワーが象徴的な大聖堂。建造に要した日数はなんと約600年という、ドイツが世界に誇るゴシック建築の傑作です。運良く第二次世界大戦の戦火もまぬがれ、今もなおケルンのシンボルとして壮大なスケールでそびえ建っております。内部はとても広く、高い天井と美しいステンドグラスが荘厳な雰囲気を感じさせます。また、螺旋階段を登りタワーの頂上から眺めるライン河や美しいケルンの街並みは圧巻です。
フランクフルトからのアクセスは、ケルンまで約1時間10分です。
ライン渓谷中流上部
2002年登録
「父なる川」と呼ばれるドイツ中央を南北に流れる川
ライン川は古くから水運の大動脈として、ドイツの産業の発展に大きな影響を与えました。世界遺産に登録されているのは、マインツからコブレンツにかけての中部流域65kmです。ケルンからマインツまで渓谷に沿っての観光船が運行されており、川辺には有名なローレライ岩やマルクスブルグ城やネコ城など中世の香りを残す古城を眺めることができます。
フランクフルトからのアクセスは、マインツまで約30分(フランクフルト空港駅からは約20分)、コブレンツまで約1時間30分(フランクフルト空港駅からは約1時間20分)です。
ブレーメンのマルクト広場の市庁舎とローラント像
2004年登録
グリム童話で有名なブレーメンの中心的な広場
レンガ造りの立派なファサードが特徴的な市庁舎はブレーメンの中心、マルクト広場に面しています。グリム童話で有名な「ブレーメンの音楽隊」像が立っているのもこの近くです。広場の中央に立つローラント像は、中世文学『ローランの歌』に登場する英雄ローラントを象っています。街のシンボルでもあるこの市庁舎と像は、第二次世界大戦中には外壁を囲ったり、シェルターを築くなど街の人々の懸命な想いによって爆撃から守り抜かれ、今も愛され続けています。
ハノーファーからのアクセスは、ブレーメンまで約1時間です。
ドイツの鉄道パス一覧
- ユーレイルグローバルパス
- 33ヵ国乗り降り自由のユーレイルグローバルパスは周遊型の旅にぴったり!
- ユーレイルジャーマンパス※モバイルパス
- ドイツ鉄道(DB)の運行する列車に期間内ご利用可能!